水槽の底に穴をあけて作る、自作の循環システム。30cm水槽4本を90cmのろ過槽でまわす方法
先に結論
- 小さな水槽4本の水を、下に置いた1本の大きな水槽でまとめてろ過し、ポンプで戻してぐるぐるまわす仕組みです。
- 水槽の底にホールソーで穴をあけ、塩ビのパーツをつなぐだけで作れます。
- あふれるのは、上ではなく下の水槽なので、水位は下を見ていれば安心です。
- 一括管理は楽ですが、ヒーターやろ過槽が壊れると全部に影響するので、単独水槽に切り替えられる保険を用意しておきます。
どんな仕組みか
30cm水槽を4本並べて、そのすぐ下に90cmの水槽を置きます。小さな水槽の底に穴をあけて塩ビ管をつなぎ、水が下の90cmに落ちるようにします。90cmの中は、ろ過槽にしておきます。そこへ水中ポンプを入れ、ホースで水を上の4本に汲み上げれば、水がぐるぐる循環します。
私は昔、祖父母の家の土間で、この仕組みを使って、4本の水槽で国産のグッピーを繁殖させていました。くわしくは、「祖父母の家の土間に、水槽が11本あった」に書いています。
用意するもの
- 底がプラスチックの30cm水槽(4本)
- 下に置く90cm水槽(ろ過槽になります)
- ホールソー
- 塩ビのパイプと、雄ねじと雌ねじでつなげる接続パーツ
- ねじ山に巻く白いシールテープ
- 魚に影響のない素材の接着剤
- 水中ポンプと、水を汲み上げるホース
- 水量を調整するバルブ
水槽は、底がプラスチックの30cm水槽で、当時はGEXのマリーナSのようなものを使ったと記憶しています。いまの製品かどうかは確認していないので、購入するときは、底がプラスチックのタイプかどうかを、必ず確認してください。ガラスの底に穴をあけるのは、自分で作る場合は、ほぼ不可能だと思っておいてください。
作り方
### 1. 穴をあける位置を決める
穴は、水槽の底の真ん中ではなく、奥から7〜8cmほど手前にあけます。真ん中だと、塩ビ管が見えて邪魔になるからです。逆に奥すぎると、パイプとガラスの間が狭くなって、掃除がしにくくなります。
穴の大きさは、使う塩ビの接続パーツに合わせます。
### 2. パーツのサイズをそろえる
塩ビパイプは、市販されているサイズなら、どんなサイズでも使えます。ただし、水中ポンプから水を汲み上げるホースの太さと、パイプの太さが合うサイズを選んでください。合わないと、あとからその部分を加工しなければならず、とても面倒です。
### 3. 水槽の底に取りつける
塩ビの接続パーツは、雄ねじと雌ねじで、はめ込んでつなげる形のものが便利です。たとえば、カミハタの「塩ビ接続パーツ」のように、ねじで接続できるものがあります(いまも売られているかは、確認してください)。
ねじ山には、白いシールテープをぐるぐる巻いて、水漏れを防ぎます。さらに、魚に影響のない素材の接着剤で固定します。
### 4. 水量をバルブで調整する
汲み上げる水量は、塩ビ用のボールバルブなどで調整できます。ポンプを選ぶときは、水を何センチの高さまで汲み上げられるか(揚程)を確認してください。私はRIOの水中ポンプを使っていたと記憶しています。
小さな水槽は、水があふれる前に、穴から下の水槽へ落ちていく形になります。だから、上の水槽があふれることはありません。
気をつけたいこと
あふれるのは、上の水槽ではなく、下の水槽です。水位は、下の水槽を見ていれば大丈夫です。
私は、上の水位ばかり気にしていて、下の水槽をあふれさせてしまったことがあります。魚を入れる前に、水だけで一度試運転をして、水漏れがないかと、下の水位がどこまで上がるかを、確認しておくと安心です。
一括管理の弱点も知っておく
4本をまとめて管理できるのは楽ですが、弱点もあります。何かが崩れると、全部の水槽にいっぺんに影響が出ることです。
たとえば、ヒーターは下のろ過槽に1本あれば足ります。そのかわり、そのヒーターが壊れると、すべての水槽の水温が下がって、全滅するおそれがあります。ろ過槽が崩れたときも同じです。
そこで私は、保険を用意していました。排水口にかぶせるオーバーフローの蓋を用意しておき、バルブ(コック)を閉めれば、その水槽だけを、単独の水槽に切り替えられるようにしておくのです。1本に問題が出ても、ほかの水槽に広がらないように、逃げ道を作っておくのがコツです。
面倒くさいを、楽にする仕組み
4本の水槽の水換えやろ過を、1つのろ過槽でまとめて管理できるのが、この仕組みのいちばんの利点です。水槽が増えても、見るところが減るので、メンテナンスの導線が楽になります。「面倒くさい」を、どう楽にするかを考えた結果が、この形でした。